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慢性関節リウマチにおける低出力レーザの鎮痛効果

小幡 純一
日本リウマチレーザ研究所所長、医学博士
写真:慢性関節リウマチのLPL治療"
 

要旨
Definite以上のRA患者の炎症関節部位における圧刺激に対する疼痛閾値を測定し、低出力レーザの鎮痛効果を評価した。結果は、@Finger Pressure Meterで測定した炎症大関節部位の疼痛閾値は、95.8%で上昇した。ALandall-Selitto式圧刺激鎮痛効果測定装置で測定した手指PIP関節部位の疼痛閾値は、照射直後に75.0%の症例で10.0%以上上昇した。BRA72例について全疼痛関節に週1回多関節レーザ療法を10-20回実施した。その治療前後の10段階鎮痛アナログスケールを用いた全身的な長期鎮痛効果を評価した結果、症例の69.4%20.0%以上の改善率を示した。

使用機器
レーザ装置はGa-Al-AsAs半導体レーザ(富士電機製FLAT-10)で波長780nm,出力及び周波数は可変である。プローブの先端に接触センサーを取り付け、皮膚に先端部が接触した場合にのみ照射される安全装置を備えている。今回は最大の出力(10mW,CW)で検討したが、その際のプローブ接触面におけるエネルギー強度は3.18×105j/sec.m2である。

表1 RAに対する低出力レーザ療法の急性鎮痛効果
   −Finger pressure meter による疼痛閾値の評価―

閾値上昇率(%) 症例数(%) 評価
<40.0 1(4.1) 無効又は不変
40.0〜59.9 4(16.7) 有効
60.0〜79.9 4(16.7) 有効
80.0〜99.9 3(12.5) 有効
100.0〜119.9 8(33.3) 著効
119.9< 4(16.7) 著効
24(100) 有効率 95.8%

表2 RAに対する低出力レーザ療法の急性鎮痛効果―Landall-Selitto式圧痛計による疼痛閾値の評価―

疼痛閾値上昇率(%) 症例数(%) 評価
<10.0 4(25.0) 無効又は不変
10.9〜29.9 2(12.5) 有効
30.0〜49.9 6(37.5) 有効
50.0〜69.9 1(6.25) 有効
70.0〜89.9 1(6.25) 著効
89.9< 2(12.5) 著効
16 有効率 75.0%

表3 多関節レーザ療法の10段階鎮痛アナログスケー     ルによる鎮痛効果の評価

改善率*(%) 効果判定 症例数(%)
≦9.9 無効 11(15.3)
10.0〜19.9 やや有効 11(15.3)
20.0〜29.9 有効 12(16.7)
30.0≦ 著効 38(52.7)
72


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