レーザー治療器(LTU−904H)の治療効果について

        治療室 ディバージョンクラブ 院長守山 和宏
               住所 :熊本県熊本市新市街6−14
                       TEL :096−322-6116
               出身校:明治鍼灸大学卒 年齢 :42歳 

 

<レーザー治療を始めたきっかけ>

レーザー治療器については26歳当時の修行先にA治療器メーカーの営業マンが来られたときに初めて知りました。その時修行先の院長が「効果があれば購入する」という言葉を営業マンに伝えたので、一週間の約束でレーザー治療器を試用することになったのです。
しかし院長や私を含めた同僚達は実感できる効果を得ることができなかったため、院長の判断で購入を見送ることになったのです。それ以来この歳になるまでレーザー治療器に興味を持つことは一切無かったのです。ところが、今年の夏前にインターネットでたまたまB整形外科のホームページを閲覧してたとき「低出力レーザー治療」に関する記載があり、その内容に非常に興味を持ったのです。

私は鍼灸師になって以来悩み続けていることが一つあります。それはハリ・キュウ治療に違和感を抱いている人が結構多いということです。
一般の多数の方は鍼灸治療に対して「痛い・熱い・怖い」この3つの言葉が固定観念化されているように思えます。私の開業地である熊本だけではないと思いますが?ところがB整形外科のホームページを閲覧したときに低出力レーザー治療に関する内容を読み「一切の苦痛を伴わず、各種炎症症状改善、痛み除去........。,」など様々な症例報告がなされてありました。その瞬間26歳当時のことを思い出しました。レーザー光を皮膚に当ても確かに刺激感をほとんど感じることが無かったことを思い出したのです。
もしレーザー治療器よる治療効果が26歳当時のものより効果があれば、鍼灸治療に違和感を抱いている人も安心して治療を受けることができます。そこでインターネットでレーザー治療に関するホームページを探し、偶然「日本LPL療法普及協会」の存在を知り、早速協会の井上様とEmailのやり取りをさせていただきました。井上様からレーザー治療器の説明及び効果等々を本当に親切に教えていただき、今回レーザー治療器の導入に至りました。また、レーザー治療器導入には協会の井上様に多大なご協力をいただきましたこと誠に感謝いたしております。あらためて御礼申し上げます。

<レーザー治療器(LTU−904H)の治療効果について>

今年の9月初旬に導入したレーザー治療器はRianCorp製のLTU-904Hです。

導入直後に早速五十肩(右肩)の患者に試用しました。それまでは経絡治療のみで局所一切触らず治療を続けており、痛みは約7割減と改善傾向が続いておりますが、関節可動域の制限はまだある、といった状態でした。とりあえずレーザーの鎮痛・消炎効果を観察するため局所治療のみ行ってみました。

肩関節周辺のツボ及び阿是穴(圧痛・熱を感じる場所)を取穴。各穴に20秒間レーザー照射。取穴作業及び治療作業含めほんの2〜3分で終了。一穴に対するレーザー照射時間の目安がわからないので、とりあえず20秒間と決めて施術を行いました。結果は「なんとなく」と云う答えでした。患者さんに刺激感が全くないせいか治療されたという実感が無いとのこと。その日はそれで帰ってもらい週明け月曜日に来院してもらう約束をしました。

<患者による経過説明>

治療した日(土曜日)は通常と変わりなく痛みがあったが、翌日日曜日ゴルフの練習に行き、練習中に肩の痛みがかなり減少していることに気づいたとのこと。ただ、運動時痛(関節可動域の制限)はまだある。

<月曜日>
治療手段:経絡治療を併用する。
左の太衝穴に補法(鍼)。
右魚際穴(レーザー2分)
肩関節圧痛部(熱感部)3箇所(レーザー各穴2分)→レーザー照射直後熱感消失。
(肩関節圧痛部3箇所へのレーザー照射時に軽い鈍痛を訴える)

<治療直後>
痛みはほぼ消失。運動時痛も無くなる。関節可動域に関しては五十肩になる前の可動域が確保できた。本人は大変喜ぶ。とりあえず様子を観て、痛みがでたら来院するよう伝える。

<一週間後>
患者来院。ゴルフをしたら痛みが再現したとのこと。前回の治療後約3日間は非常に調子が良い状態だった。四日目のゴルフ時の終盤で痛み及び関節可動域制限が現われた。
ただ症状の再現は小さくゴルフも無事最後までプレーできたとのこと。

痛み及び関節可動域を調べてみると前回の治療前より良い状態で、局所の熱感範囲も縮小している。
右魚際穴(レーザー2分)肩関節圧痛部(熱感部)3箇所(患者がレーザー照射による刺激を感じたらそれから数秒から数十秒持続照射。照射時間各穴1分〜2分)→レーザー照射直後熱感消失。
治療直後痛み及び関節可動域制限消失。前回同様の結果が得られた。
その後痛みが出たら来院するように伝え週1回ペース3回来院。今現在ゴルフが楽しくできるようになったとのこと。本人曰く完治してるとのことでした。念のため肩のストレッチを指導してるため毎日入浴後のストレッチを欠かさず行ってる模様。

さてレーザー治療器導入後約2ヶ月が経過いたしました。様々な疾患に対し積極的にレーザー治療器を使用し追試をしている最中です。とりあえず自分なりに得た治療効果を簡単に報告いたします。

<各関節炎症・痛み治療について>

先ず、各関節(肩関節・膝関節・腰部椎間関節)の炎症・痛みについては局所及び周辺の反応ポイント(ツボを含む)にレーザー照射することで炎症及び痛みが治まります。

一箇所に対する照射時間は長くて2分です。患者が照射開始後何らかの刺激を感じたらそれから数秒〜数十秒持続照射し終了します。
特に患部の炎症が強い場合、照射後30秒〜1分程度で何ならかの刺激を感じる場合が多く、その場合苦痛を伴わない程度の鈍痛や痺れを感じるということです。治療前の炎症部位及び周辺には熱が感じられるのですが、レーザー照射直後は熱を感じなくなります。またレーザーによる刺激感を感じたまま照射時間1分半〜2分と長くするとその熱は完全に消え、逆に冷を感じる場合があります。熱が完全に取れた状態でしょうか?この照射時間に関してはもう少し追試が必要ですが、患者が刺激を感じた時点で終了するほうが良いか悪いかはまだはっきりとした答えが出てない状態ですが、炎症症状の場合は患者が刺激を感じた後も数秒〜数十秒持続照射をしたほうが良いと思われます。

治療直後はほとんどの患者の症状は半減以下になり、また時間の経過に伴い更に痛みの減少が図られるようです。治療回数は多くて10回程度で少ない場合は2,3回の治療で改善されるようです。

<三叉神経痛?治療について>

一般的な三叉神経痛治療ポイント(局所周辺)にレーザーの刺激が感じるまで照射。直後痛みは半減します。
治療後約1日〜2日後に痛みが再現するので大体一日おきに治療を繰り返しております。
ただ、この患者の三叉神経痛様の痛みの原因がどうも歯のインプラント後に起きているようで、痛みの部位もインプラントを入れてる歯根部の痛みが一番強く、この部が痛み出すと三叉神経痛様の痛みが現われるようです。よって歯科に受診していただき検査していただいたところ、通常より長めに骨に装着してあるようで、ひょっとしたらそれが神経を刺激している可能性があるとのことです。よって再検査をしてインプラントを抜くことを検討しているようです。ただ痛みによるストレスは相当辛いようなので、本人の希望で治療は従来どおり継続中です。

<皮ふ炎に治療について>

接触性皮膚炎および炎症性ニキビは患部に直接照射2分。直後炎症症状(痒み・痛み消失・赤みは半減)は治まってきます。しかし治療後日にちを空けてしまうと再び炎症症状が再現するので、できれば3日ごとに治療にきてもらうように指導しております。日にちを空けず短期間で治療するほうが完治に近づくような気がしますが?

 接触性皮膚炎の最初の皮膚状態は炎症症状による皮ふの腫脹及び赤みがあります。当然痒みばあいによっては痛みを伴っています。レーザーを照射すると先ず痒みが治まるようです。

数日後再来院されたときには皮ふの腫脹及び赤み範囲が狭くなっており痒みも以前より少なくなってきます。また、改善傾向が顕著になりはじめると当然腫脹及び赤みは大幅に減少し且つ局所の皮(古い角質?)がボロボロと剥げ落ちていく現象が現われます。ちょうど擦り傷の瘡蓋(かさぶた)が剥がれ落ちるような感じです。それが治まると更に改善傾向が顕著になり、腫脹及び赤みはほぼ消失し、痒みもほとんど無い状態になっていきます。

炎症性ニキビについては先ず膿を出しきった後レーザーを照射します。照射直後腫脹と赤みは治まります。ただ、炎症性のニキビ患者の場合は顔面部及び頭部に熱が多いように感じられます。よって当方は清熱を促すため関係経脈・経穴を併用し顔面の熱を冷ます治療も同時に行います。熱発生の原因を十分調べることは大変重要だと思います。炎症性ニキビについては単純にレーザー治療器による消炎効果のみに頼った治療より先に証を立て経脈の気血循環を改善させつつ標治法的にレーザー治療器を使用するほうが効率が上がるようです。

また上記の症状が顔面部にありレーザー治療をする場合の注意点は、女性の場合メーキャップをしているケースが多いので、治療前に必ずメーキャップを洗い落としてもらいます。これは大変重要なことです。

<その他不定愁訴について>

眼精疲労・鼻炎・軽い腰痛・軽い肩こり・軽い頭痛・打撲などのレーザー治療を行いましたが、全てにおいて局所及び反応点に数十秒〜2分以内のレーザー照射で主訴の改善が図られます。
これらの不定愁訴(打撲以外)は患者の日常生活のなかから必然的に発生するものや体質によるものなので常日頃このような症状に苦しんでおられます。

本来であれば本治法を施すべきであります。ただ今現在ある主訴によるストレスを一時的にも取り除くということに関してはレーザー治療は非常に効率が良いのではないかと実感しております。

<これまで二ヶ月間レーザー治療器を試用した感想>

今回導入したレーザー治療器の効果について私自身もっとも驚いたことは、炎症症状に非常に強い、ということです。また、ハリやお灸が嫌いな方でも安心して治療を受けていただけるようになりました。これは大変な収穫です。
レーザー治療器導入以来2ヶ月間は現代医学的なアプローチを主としてほんの少しの経脈・経穴アプローチを施してきました。今後はレーザー治療器を使用した経脈・経穴アプローチを主とした治療を研究してみようと思います。
ただ、ここで問題になるのは照射時間です。瀉法に関しては患者が何らかの刺激を感じた後数秒から数十秒持続照射することで瀉法になると思います。
補法に関してはまだ手探り状態なのですが「患者が何らかの刺激を感じる迄」ではないかと思っております。

数名ですが腹部にレーザー治療を施したとき、照射して数秒後に腹鳴が起こりました。腹鳴確認後更に持続照射すると患者曰く「内臓がぐるぐる動いてる」と............?この現象の意味することを考えると補と瀉が解る気がいたします。

これまでの二ヶ月間積極的にレーザー治療器を試用しました。しかしまだまだわからないことが沢山あります。この機会に永くレーザー治療器を使用されておられる先生方のご意見又助言をいただけたら幸いかと存じます。
また新しい事例がありましたらご報告させていただきます。

最後に協会の井上様には大変感謝いたしております。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

<メーカーへの要望>

LTU−904Hは小型でハンディータイプなので非常に使い勝手が良いものです。ただ、重いのが少し気になります。できれば自由に可動できる固定アームのようなものがあれば、大変重宝すると思います。